2021-01-01から1年間の記事一覧
今年もありがとうございました。 色々ありましたね。お疲れ様でした。 新しく迎える年がみなさんにとって良い年でありますように。 わたしの2021年は、意識をなるべく自分自身に置きながら暮らした日々でした。介護しているので、自分の世話や用事は後回しに…
ある晩、赤いりんごと青いりんごと幾つか部屋に置き、ぴたりと扉を閉め、その部屋を出て他の部屋で眠り、翌日りんご達のいる部屋の扉を開いたのでした。 そうしましたら、扉を開けて直ちによろこびが洩れ溢れてきました。それはしあわせの香りでした。その部…
『付き添いのうた』 「良くない」「良くない」 お金を取られる 「良くない」「良くない」 決死で出かける 長時間待つ 「良くない」「良くない」 そうですか 何故あなたが少しも苦しまないのか 不思議です 教えたのは 薬を出したのは あなたなのですが わ…
遠くを見ているのでした いつも飛び立とうとして 背中ばかり皆は見るのでした 人のために笑って 舞台裏で途方に暮れて あなたが手に取るというより 書物の方があなたのもとへ行きたいのでした 湿度は苦手なのでからっと寂しいのでした 荷物は軽く 手ぶらでな…
まなざしで時を止め 願うだけで雲を散らし 愛するものを黄泉まで追い 壊し蘇らせ ひとりきりのオーケストラ そこは暑いですか?そこは寒いですか?世界は調っていますか?醜い?おぞましいですか?かなしい?何を賭けますか?その熱に値するものは見つかりま…
風の中に躍り出ようとも あなたが風なので皆が踊った 誰も通らない細い道をあなたは渡り それで衣服は痛まなかった いつも 扉を閉めて泣いた 振り向けば荒れた野よ 刃の先で咲いた花も花は花 審判は苛烈に 流れる血は隠されている 愛を思い出させる冷たい風 …
たぶん感情は言葉を焼いている燃えた言葉の灰の山からまだ残る言葉を掬い記録する たったこれっぽっち ひとつまみの粉々 原稿用紙百枚の言葉を一枚にする練習 五文字くらいにする修行 黙るのに慣れるまで 誰もがいずれ静か だからいま 燃え残りを聴かせて 燃…
まぼろしの現実のまぼろしの肉体の中からまぼろしのわたしがまぼろしの声を発している わたしも?まぼろし? もちろん。わたくしにとっては、オペラさん、あなたもまぼろしなのです。まぼろしの退屈さ。まぼろしの面白さ。まぼろしの瞬間。まぼろしの永遠な…
青磁色 マンダラの塗り絵をしていて、様々な色に触れ、どの色のうつくしさも素晴らしいと感じています。それでもお気に入りの色というのがやはりあり、今わたしは青磁色が好きです。青が好きで、紺も水色も好きですが、青磁色にちょっと特別な懐かしさを感じ…
誰にも話さない夢だから 整えた室内で光る花瓶に一輪もなくとも楽園です 収穫の季節に分け与える分冬に眠る生きものの分飛び回れば世は狭く種を蒔けば日は短くあなたは広く影は長く 飢えや痛みに手をあてて傷の癒えるように捧げるその手は誰にもとらせず 太…
夏が閉じ込められている太陽 蒲公英 向日葵 瞳の輪 日陰でも王 独りでも王女 淋しいものに気づいてしまう癖 荒野が収穫祭 部屋の窓が輝き 鏡に映ると冠 誰にも見えなくても 重過ぎる時は猫背 涙の時は静かに 笑う時はこの世の真昼 隠れると夜 鳥達は憩い 手…
思いの如何に問わず いまここに生きてある ものの熱や吐息が問いかけてくるようですこれで良いのこれで良いのかと 答えは出ません どうしてもどれを選んでもあなたが笑わないならハズレです 笑わなくなった怪獣はあまりにも長く笑わなかったので、怪獣が笑う…
最近やってみて本当に良かった事について。 糠床を持って、糠漬けをして食べている事。愉しいし美味しい。良い事尽くめです。糠は農薬を使わずに育てられたお米から出来たもので、せっかくだから良い糠床にしたくて、お塩も天日平釜自然塩を使っています。畑…
かなり滅茶苦茶に。だいぶ勝手に。さらに無頓着に。自由にひっくり返して。わたしと私よ行け。 わたしは昔、身体から出たいと思った事があったし、それを言葉にしたりもした。今はそうは思っていない。身体を持って、身体の中にいてしか叶わない事、味わえな…
ピアスさえ開けられなかったオペラさんイナヅマは恐ろしいが美しい 写真嫌いが過ぎて遺影も無いサカナさんイナヅマは種明かしと誕生に似合う 樹々が濡れているよ車が濡れているよベランダから見るすべて世界が濡れている イナヅマを手に享けて 二度と罪に浸…
真夜中過ぎに目覚めて自分以外はみんな眠っていた時の取り残された感じ、生き残ってしまった気持ち、一人だけ生き延びてしまってどうしたら良いか分からない気持ち。 時々それです。 みんな起きているのに引きずり込まれるように、飲み込まれ沈むように眠り…
人にぶっつかる 骨が笑う 時間は蒸発する カツラは吹っ飛んで宙を舞った だから最高だった わたしはいつもつま先立ちで 汗が頬を伝い幾らでも流れる感触を初めて知った 濡れた髪は頭を振るたび首に張り付いた みんなの身体から湯気が出ていてみんな生きてい…
今回は番外編で最近自分が学んでいる占星術に関する内容なので興味が無い方にはつまらないかと思います。しかも自分のホロスコープについての読み解きや考察です。ですから自分の為のような内容になります。この自分の為のメモが誰かの何かに役立つことがも…
この世で自分が出来ることは道端にドングリを並べて置くことである。 ダイイングメッセージでは無いけれど、山猫でも無いけれど。 わたしたちは何かを遺すつもりもなく、何かを遺すものだから。 風に飛ばされ、雨で腐り、誰かに片付けられ、あるいは蹴飛ばさ…
『ガタガタの縫い目』 いつかどうにもならなくなってから気づくの? いつもどうにもならなくなるのを待っていたの? 自分を見てくれと猫は言う猫を見ていると私は思う 雨の降る道を傘さして歩きながら泥棒たちを恨んだ 皆何気ない風でカッコつけて私の知らな…
オペラ必殺長文メッセージがサカナを疲れさせる深夜2:23 唐突にオペラ 「常に社会より規則より常識より生命のよろこび、あるいは痛み、というか両方なので、そうしか出来ないので、そうでない人を遠く感じるのだけど、そうでない人にはそうでない人の真実や…
迷子A「わたし故郷の世界の味方、サディスティックです。いつになったらこのわけ分からない世界、ミスキャストわたし取り戻し来てくれる。ひどい思います。おせえ思います」 迷子B「違うです。あなた見つけられる為に何もしてない。あなた分からない。あなた…
陽にあたらないまま君が大人になる画面越しに君が今年になるなんとすべてが清潔なんだろう どうして別れるのに出会うの殺すのに産むの 失うのに愛するの 失うから愛するの子供の頃に抱いた疑問は未解決のまま咲いたまま朽ちる文明を見てる 思想。というより…