あかい花が咲いていた誰もいなくなった家 名前が消えかけて見えない郵便ポストと 白いつつじの向こう 根元に小鳥を眠らせて茂る枝葉をひろげる樹 手を上げ下げする度に眩しい緑のざわめきの響き渡る公園で 四月いつかいまとおなじように光った すべてもとど…
風は少しずつ緑色になり、立ち止まる前に歩いて来た道のすべてがうまく燃え上がれば良い あなたは夜を更けるままにしろと言うあなたは涙を流れるままにしろと さかさまになって地に落ちた頭を取り上げ首にくっつけて、こうだと言う 珈琲は熱かった すぐに冷…
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