気配を感じて目を開くと、あなたはわたしを見ていた。夜中。明け方近かったかもしれない。眠っているわたしをあなたは見ていた。 微睡んでいたからもの思う余裕も無く、目蓋は緩慢に、何にも引き留められずに閉じた。やっと意識を手放して、逃げ込んで、閉ざ…
色鉛筆を買わなかった。昔好きだったミュージシャンが表紙を飾る雑誌を買わなかった。ドライアプリコットを買わなかった。飲み続けていたサプリメントをやめた。 右を向いて眠らなくなった。電話が鳴ってもゆっくりとして驚かなくなった。いつまでも表皮を掠…
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