冬の一角獣

真城六月ブログ

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

さがしもの

薄曇りの一日。 去年もらったクリスマスツリーのオーナメントを探して、一日を失くしてしまった。ツリーが出来上がる夕暮れは抜け落ちて、そのまま夜になった。 銀色の掌で包める星は何処へ行った。 探して探して探してもお星さまは見つからない。 小さな部…

恐竜を担いで

十一月の雨の音は夜に部屋の中まで冷たく響いています。何もないのに驚くほどたくさんのものに包まれながら書いています。 何時何処でだったか忘れてしまいましたが思い出したことを少し。 何かのイベント会場で一緒にいた人々とはぐれて一人、ぶらぶらと賑…

存在

消える前、つかの間烈しく燃える火 閉じる前、訴え凝視める目の 身体から離れる前夜、緑の額に汗浮かべ、胸膨らませ、歌った声の 残るものが彼女をかがやかせ、暗くし、手をとれば熱い 持っているものが彼女の重さではなく、はじめからおおきな重みは内にあ…