冬の一角獣

真城六月ブログ

2021.5

 


真夜中過ぎに目覚めて自分以外はみんな眠っていた時の取り残された感じ、生き残ってしまった気持ち、一人だけ生き延びてしまってどうしたら良いか分からない気持ち。

 

時々それです。

 

 

みんな起きているのに引きずり込まれるように、飲み込まれ沈むように眠りに落ちていく感じ、さようならも忘れ、すべて遠くなる気持ち、一人だけ現在にいられなくなる事を受け入れなければならない気持ち。

 

時々それです。

 

 

子供の頃からわたしたちはそれを知っています。わたしたちは最初からよく知っています。ただ、それをわざわざ語らない。或いは語る言葉を持たない。或いは語る相手が無い。

 

 

わたしとあなたはそんなに違わない。
わたしとあなたは同じところが無い。
どこか似ている。何かが。
別々で一緒で懐かしく気味が悪い。

語れない事でどんなにか多くを語り合ってきただろう。

 

 

今すぐに手を伸ばしたら逃げるだろうか。わたしのさびしさはあなたの内にある。あなたのはわたしが持っているかもしれない。


日曜日の午後に公園で一番緑の木。