冬の一角獣

真城六月ブログ

2021.1 新しい靴

 

 

陽にあたらないまま君が大人になる
画面越しに君が今年になる
なんとすべてが清潔なんだろう

 

どうして別れるのに出会うの
殺すのに産むの

失うのに愛するの

失うから愛するの
子供の頃に抱いた疑問は未解決のまま
咲いたまま朽ちる文明を見てる

 

 

思想。というより、心のありようというか、生きる限り拭えない癖というか。何だろう。一つだけ確かなことは自分はどんなに気に入った、好きな対象であるものにも取り込まれきることが無いということだ。自分が無限に頼もしい。そして何にも狂えないことに少しだけ悲しみとやっぱり可笑しさと清々しさとを感じる。ほんとうに孤独で自由だ。

 

 

それでいて、ただ一瞬の共鳴も、それこそ永久に持続する。自分の中で氷は氷のまま溶けない。朽ちない花が咲く庭を眺める窓辺で、冬は自分の中にある。人が流した血の味も自分の口の中にする。唇を噛む代わりに微笑む事。すべてが自分の中で起こり、起こった事のすべてが自分から世界へ流れ込んでゆく。

 

 

 

初詣で引いたおみくじは吉でした。初夢は台湾の町を一人で歩く夢でした。行ったことのない台湾はわたしの今いるところに少し似ていて、知っているどこにも似ていないわくわくするような町でした。

 

 

オズの魔法使いのドロシーが履くような靴を買いました。現在、新しい靴はわたしたちの未来にわたしたちを連れて行けるものです。

 

皆さんと一人ずつそれぞれ何処へでも。


好きな歌も変な手紙も連れて行きましょう。どうせでこぼこ道なんだろ。上等です。味わいたい。

 

 

またね。