吐息怪獣
思いの如何に問わず いまここに
生きてある ものの
熱や吐息が
問いかけてくるようです
これで良いの
これで良いのかと
答えは出ません どうしても
どれを選んでも
あなたが笑わないなら
ハズレです
笑わなくなった怪獣はあまりにも長く笑わなかったので、怪獣が笑うこともあると誰も思わなくなりました。怪獣自身も笑い方を忘れていましたし、それに本当に笑えないのでした。けれども怪獣の命はいつも笑いたがっていたので、怪獣は苦しいのでした。
わたしの目を見て下さい。わたしの歌を聴いて下さい。わたしの料理を食べて下さい。わたしの話を聴いて下さい。
全て捨て置いて下さい。
あなたは本当は笑っていますよ
その火を吐き出してみて下さい
あなたの笑い声に驚いた
一番小さな雛がさっき
飛び立ちました