冬の一角獣

真城六月ブログ

昨今のテレビ

 


テレビを消すと驚きます。テレビを消した現実に。そこにわたしたちそのものが現れるからです。わたしたちは賑やかで激しく、深くて豊かです。それを忘れさせようとするテレビはわたしたちに消された瞬間から一切力を失います。

 

テレビはわたしたちに足りないもの、無いものを指摘します。何か売りたいからです。テレビはわたしたちの元気が失われるような情報を選んで放送します。元気を奪っておかないと、わたしたちが自分でものを感じたり、考えたりしてしまうからです。テレビは毎日毎日少しずつ、わたしたちを愚かにしようとします。わたしたちがほんとうの自分を忘れるまで一生懸命おかしな事ばかり映し続けます。

 

生きものに必要なものは、生きものが既に持っています。すべてを持って、生きものは生きています。ヒトも例外では無く、テレビから得なければならないものはありません。感覚や情動はテレビから与えられたり、刺激されたりしなくても生命それぞれ十分に自然に働きます。大切な事はテレビからは流れてきません。生きる事、人生にテレビは関係ありません。

 

あまりに最近のテレビが人々に見合わない悪質な放送をしていると感じているので、今回はそれに纏わる思いを書きました。観るものは意識的に選び、自分の感覚を大事にして、飲み込まれないように楽しむ事が出来たら良いなと思います。時々、僅かですが、とても良い放送もありました。テレビが人を軽んじているように、人々から軽んじられるとしたら、与えたものが返ったのだと思うしかないでしょう。

 

テレビよりあなたは豊かです。テレビよりあなたがうつくしいです。