冬の一角獣

真城六月ブログ

まぼろしのほんとうのあたたかさ

 

 

座って読書していると、猫がぴったりとくっついてきて、そのまま落ち着く。片側の足だけがとてもあたたかくなる。

 

 

猫はしばしば母猫を探しているように見える。母猫そのものというよりは、ぬくもりや安心の記憶、かつて味わったあたたかく柔らかな感覚や雰囲気を無意識に追い求めているように見える。自らはそれと気づかずに、そうしているのだろうか。

 

 

その行動、行動から察せられる欲求は、ほとんど人にも重なるし、人以外の生きものにも重なり、通じるところがあるように思える。ただ、猫が人と違うのは、猫は演じることが無いから、態度、仕草があからさまに見ている側に訴えるというところ。猫は常に身をもって、生きものの生きる姿を痛切に見せる。見せるつもりもなく、ただ生きる。そして、こちらが勝手に感じ取り、教わり、学ぶ。わたしは見ていて、時には、自分の様々な羞恥を取るに足らない、いやらしいものだとまた恥じるくらい。

 


年が明け、お天気の日が続きました。あかるい陽の光を見ると、良い年になるような気がしました。毎日はとめどなく、続きます。出来ることは、いつも同じ、好きな物事や好きな存在を好きでいることです。それらに対し、真剣に手を抜かないことです。生きていて良かった!と言わずにはいられないことに出会える一年になりますように。

 


本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。