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冬の一角獣

真城六月ブログ

荒地の真空管

 

 

夢みるときに踏みしめる足音と

記憶の中の銀杏の樹々が葉を揺らす音

 


どれも違うどれも違う

  

 

軋み

 
失うことを恐れるときの硝子を掻きむしる

 

すべてを足しても違う


でも近い

 
近くなり近くなり ほとんど触るというときに

 

 
涙がでてくる

 
見ても見なくても思うだけで
涙がでてくる

 

 

 

 


息を止める

 

 

 

 


生は生の中のみにあるのではなく
ほとんど 片方、半分、わずか
常に向う側にある

 

 

その引き離されて一緒になれないいとしいなつかしいものが

 


手を振るのに気づけるように

 

 

 

 

きみに

 

花摘む野のあるように

 

 

 

 

 

 


雪を見た朝はヤカンの口から吹きこぼれ
南の夕暮れに汗ばみ降った星を待つ 帰り道 来ない列車と絡まる髪とアイスクリームでべたべたの手を何処で洗おう

 

 

  

 

おやすみなさい 明日ね また明日遊ぼうね 嫌です 今日が良い いつまでも今日が良い 明日は小さくなった靴 明日には小さくなる靴だから 今日が良い

 

 

 

白熱に怯え

 

 

 

 


実に見事な耳だから それは優れた耳だから 全然なにも聴きとれない それでも囁くものが 幽かな響きが 残り 奏でられ 覆い 追い越して 海が

 

 

 

 

 


振り向かない

 

 

 

 

 

 


もしも何処にも何処にも


花咲く野が無かったとしても

 

 

 

 

 


遥か手を振るものの足もとに

 


花摘む野のあるように