冬の一角獣

真城六月ブログ

なつのこと

暑い夏です。

それでも少し朝晩は和らいできたように感じますが、やはりまだまだ日中は溶け出していきそうな夏です。もしかしたら溶け出していっている途中かもしれませんね。

体重を計りましょう。

減っていませんでした。悲しいです。


毎年のことですが、蝉の声を聞いていると少し胸が痛みます。なにごとを叫んでいるのでしょうか。八月の陽射しに焼かれながら彼らはあんなにも叫びます。

みーんみんみんみんみー。が、いーきるいきるいきーてるーに聞こえたりします。盛んな命の迸る夏が過ぎていきます。

彼方此方でイナヅマも!

今年はまだ突然の豪雨から全力で逃げていません。夏が終わるまでには必ず逃げたいと思います。あれは、楽しいんです。傘を駄目にして、髪も服も靴もめちゃくちゃになって、爽快に意味なく笑えるからしなきゃ損です。

遠くの花火の音は微笑ましいものです。涼しい部屋の窓を開けて、果物を齧りながら聞きます。自分では最寄りの小さな公園で線香花火をします。蚊に刺されながらきれいな火に見蕩れます。そして、大好きな花火の終わった後の匂いを嗅ぎます。泣きそうになります。あの匂い。

今年もありきたりの夏は過ぎていきます。

こうしている間にも何をしていても何があっても何もなくても過ぎていくのは不思議に立派でありがたいことかもしれません。

本を読み、氷を食べて、気付けば秋の気配に包まれていたりするのでしょう。


今はこっそり冬を夢に見ながら暮らしています。


お元気で。セニョール。セニョリータ。