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冬の一角獣

真城六月ブログ

雨の夜 【創作】

パパとママは喧嘩したので、ママはわたしに二人でご飯を食べようと言いました。

 
雨が降っているのにわたしとママはお出かけしました。
 
ママは大きな赤い傘を、わたしは新しい水色の傘をさして歩きました。
 
色々な傘が売られていたのに水色を選んだのは雨でも夜でもお空が晴れているみたいに思いたかったからです。
 
ママは歩くのが速いです。わたしがバレエに行く時もいつも大急ぎで手を引っぱります。
ママは怒りんぼうです。でもわたしはママが好きです。怒りんぼうだけど優しいからです。
 
ママはなにも言わないでわたしの前を歩いて行きます。
 
大人はお腹が減ってもガマンします。すぐに食べなくても平気みたいですごいです。
 
たくさん歩いて、レストランでお夕飯を食べようとしたけどレストランは終わっていました。
 
わたしはお腹が減って、疲れて泣いてしまいました。ママは平気のはずなのに泣きそうになっていて、わたしはびっくりしました。
 
レストランの外にはあかるい光がありました。
ママが街灯だと言いました。わたしは泣きながらそれを見ました。お家に帰りたいと言いたかったけど、ママがかわいそうなので言いませんでした。一緒にどっか行こう?とママが言いました。どこ?と聞いても教えてくれません。一緒に死んじゃおう?とママがまた言いました。わたしはいやと答えました。でもあんまりかわいそうだったのでちょっと後で、いいよ。と言ってあげました。いいよ。と言ってあげたらママがわあわあ泣きました。
 
 
ママの電話が鳴って、パパの声が少し聞こえました。
しばらく話して電話を切ると、パパが迎えに来るとママが言いました。わたしは嬉しかったです。
街灯はさっきよりもきれいでした。
 
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