冬の一角獣

真城六月ブログ

2016-07-03から1日間の記事一覧

モノローグ 【創作】

その人は急に屈み込んで、わたしの足の甲に触った。 口元には柔らかな笑みを湛えながら瞳は泣き出しそうに彷徨っていた。 わたしは理由の分からない動揺に囚われて、すっかり温順しくなった。思い返せばいつもわたしの小さな手足を彼女は笑っていたのだった…