冬の一角獣

真城六月ブログ

置き土産

 

 

駅の改札を出たところで待ち合わせをしていた頃、遅れてやって来た友達に「改札口で君のこと いつも待ったものでした」と、唄って迎えたことがありました。友達は、何その歌?と知らないようでした。当たり前です。わたしも親が唄っているのを聴いて覚えたんですから。歩きながら最後まで唄うと、黙って一緒に歩いていた人は、良い歌だね。と言ってくれました。

 

優しい人の優しさを思い出しながら、今を暮らせるというのは幸せなことです。急に歌を唄い出して、ごめんね。最後までふざけ続けさせてくれてありがとう。あのとき、貴女が良い歌だと言ったから、わたしにとってもあの歌はずっと豊かな歌になっています。


そんなことをお皿を洗いながら、歌を唄いながら、冷たさが痛くなくなった水を感じながら思いました。


気がつけば四月ももう終わりです。

最近は風が強く吹きます。朝に面白い抑揚で鳴く鳥がいて、なかなかのひょうきん者だと思いました。心の中は賑やかで、思いは目紛しく流れて巡ります。

 

四月のお土産に、お一つどうぞ。

 

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またね。